
印鑑は公的な書類の認め印として使われるため、取扱いには十分に注意する必要があります。また、使用頻度が高い印鑑ほど良質な材質で作られていることが大切なので、購入の際は用途に適した一品を選ぶことが大切です。
印鑑の使い方や選び方を学び、犯罪被害に遭わないための注意点を把握して正しく使うことを心がけましょう。
印鑑選びで注意したいポイント
印鑑は自分の名字を彫って作るのが従来の常識でした。実印や銀行印は専門業者に作成を依頼するのが一般的でしたが、近年では印鑑の品質が全体的に向上したことや、会社組織の多くが印鑑による捺印を重視しなくなったことから既製品の安価な印鑑をそのまま実印登録するケースが増えています。
特に百円ショップで売られているような安価な印鑑でも見やすく、正しい字体で彫られていることから既製品でも重要な書類への捺印に用いることが可能です。既製品の印鑑を購入する際は用途に応じて材質や大きさを決めることが大切です。
印鑑は自分の名字が読めることが重要です。
そのため、極端に小さい印鑑は朱肉が滲んで文字が潰れてしまうことがあるので避けることを意識します。特に公的な書類への捺印はわずかなずれやかすれも不適格と見做されるため、刻印された面に歪みなどの不具合が無い良質な製品を選ぶことを心がけます。
印鑑は使い続けると次第にすり減ってしまうので、定期的に交換する必要があります。
そのため、使用頻度によってはこまめに買い替える手間を省く意味で頑丈な材質の製品を選ぶのも一つの対処法です。
印鑑の作成を依頼する際の業者選び

特殊な苗字や文字数が多い苗字は既製品の印鑑には採用されていないのが普通です。そのため、専門の業者に印鑑の作成を依頼することになります。印鑑作りを依頼する際は使用する印鑑の材質や用途で料金が変わることを踏まえ、予算と品質が釣り合っている所を選ぶのが良い結果を得るための条件です。
一般的に印鑑作成はひとつひとつが手作りなので時間がかかります。個人で運営している印鑑業者は注文を多く受け付けていると出来上がるまで長い日数を要するので注意が必要です。近年では遠隔地の居住者を対象にした、ネット経由で印鑑作成を受け付けている業者が増えています。
印鑑の用途や作成時間を踏まえ、最適な業者を選ぶことが大切です。腕の良い業者によって作られた印鑑は文字が見やすく、捺印しても文字が潰れないのが特徴です。印鑑を持つ指にもなじみやすく、ずれが起きにくいのが良質の証なので、作成を依頼する際は見本を実際に手に取って感触を確認するのが業者の良し悪しを見分ける方法の一つです。
印鑑は実印や銀行印など、用途別に最適な大きさが変わるので十分に検討したうえで作成を依頼することを心がけます。
印鑑を悪用されるトラブルの詳細
捺印は本人が書類の内容に同意したことを意味します。印鑑を押した人が別人であっても印鑑の所有者が書類に同意したと見做されるため注意が必要です。特に実印は法的な拘束力が大きいことから、決して他人への譲渡や貸与を行ってはいけません。
自分の知らない所で詐欺などの犯罪に使われたとしても、法的な責任を負ってしまう可能性があります。特に印鑑が盗難されて悪用された場合であっても無関係であることを立証するのは非常に困難です。そのため、印鑑の保管には細心の注意を払うことを心がけます。
印鑑のトラブルについては新品と交換した際に古い印鑑を悪用されるケースが多数を占めます。実印のように法的な手続きが必要な印鑑であれば、役所に届出を行うことで登録が抹消されて拘束力は無くなります。しかし、書類の内容に同意したことを意味する効力は残っているので、不要な印鑑は再利用が出来ないようにしてから処分するのが安全な対処法です。
三文判のように安価で購入出来る既製品でも悪用は可能なので、必要以上に多くの印鑑は所持しないのもトラブルを防ぐための工夫になります。
⇒車によって必要な印鑑の種類が違います!購入前にぜひ読んで下さい
シャチハタ印が印鑑としての効力を持たない理由と扱い方

シャチハタはスタンプ型印鑑の一種で、持ち手に内蔵されているインクが滲み出てそのまま捺印出来る特徴があります。朱肉を使う必要が無いので手軽に使えるのが利点です。また、安価なシャチハタは使い捨てで使用出来る手軽さがあるのも広く普及した理由の一つになっています。
その反面、シャチハタは法的はおもちゃの一種であるスタンプと同類に見做されることから、印鑑としての効力はありません。三文判より高額なシャチハタも売られていますが、通常の印鑑とは作りが異なるので書類に捺印しても法的な拘束力は発生しないのが普通になっています。
シャチハタは印鑑に彫られた文字とは字体が異なります。画数を減らした略字が使われることが多いのもシャチハタの特徴ですが、その一方で三文判よりも採用されている苗字が少ない点を注意する必要があります。また、シャチハタは内蔵されているインクが無くなると捺印出来なくなるので、インクを補充するか新品と買い替える必要が生じるのも通常の印鑑とは異なる注意点です。
印鑑のトラブルを防ぐための心得
印鑑が犯罪に悪用されるのは所有者が安易に他者へ貸してしまうのが理由の多数を占めます。特に法律の知識に乏しい人は書類作成に必要などと言われると、簡単に印鑑を貸してしまう傾向があります。印鑑は本人が使わなくても捺印されてしまうと法的な責任が生じてしまうので、無用なトラブルを避けるためにはどのような理由であっても他者へ貸してはいけません。
捺印が必要な書類は必ず目を通し、自分の意思で捺印することを心がけます。近親者同士で印鑑を貸し借りするケースもありますが、印鑑は所有者本人だけが使用出来るのが原則です。夫婦や親子であっても印鑑を貸し借りするのは大きなトラブルに発展するので避けるのが無難です。
印鑑を悪用された場合、速やかに被害届を出すと同時に使用された印鑑の登録抹消を行うことが必要です。実印や銀行印を悪用されたまま放置すると甚大な被害を被ってしまうおそれがあるので迅速に対処することを心がけます。
実印登録されていない印鑑であっても不正使用された場合は法律の専門家に相談し、被害の拡大を防ぐための対処策を講じるのが印鑑を持つ人に求められる姿勢です。特にネット通販などで作成した印鑑は稀に悪質な業者がコピーして悪用することがあるので、印鑑作成は信頼出来る優良な所を選ぶことが重要になります。
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